熱
面積の膨張
金属の板を熱すると、上下左右にのびますから、面積も大きくなります。面積の膨張率は、線の膨張率の約2倍です。指輪や穴の開いた円板などを熱すると、穴の中へ膨張して、穴が小さくなるのではないかと考えるかもしれませんが、実際には、そうではなく、穴も大きくなります。ガラスのビンの栓がかたくなってとれないとき、ビンの外側に、湯をかけると、栓がうまくとれることがあります。注射器の針が抜けないときなど、針の根元に湯をかけると、すぐとれます。荷車の車には、鉄の輪がはめてありますが、これをはめるときには、鉄の輪をやき、膨張させて、車にはめます。この鉄の輪が冷めると、縮んで、かたくしっかりとつきます。電車や機関車などの車輪にはめてある鉄のタイヤも、タイヤを焼いて膨張させてから車輪にはめています。