熱・音・光・電気の力を学ぼう

熱・音・光・電気のいろいろな力を学び科学の知識を身につけていこう

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最低温度計

最低温度をはかるには、アルコール温度計を使います。最低温度計には、両端を丸くした細いガラス棒が、毛管のアルコールの中に入っています。ガラス棒のいっぽうの端をアルコールの表面にくっつけておき、水平にして使います。温度が下がってアルコールが縮むと、ガラス棒はアルコールの表面にひっぱられて動きます。温度が上がる時は、ガラス棒を、そのままおいて、アルコールだけが膨張するので、ガラス棒の端のメモリをみれば最低温度がわかります。あらたに最低温度をはかるときには、温度計をかたむけて、ガラス棒の端をアルコールの表面にくっつけます。

最高温度計

1日の気温のうち、一番高い温度を知りたいときなどに、最高温度をわかるようにした温度計が、最高温度計です。体温計も最高温度計の一つで気温をはかる最高温度計も同じしくみのものがあります。ふつうの最高温度計は、毛管の中に小さな鉄片と水銀が入っています。この鉄片を水銀の先につけておくと、温度があがるときに、水銀が膨張して鉄片を押し動かします。温度が下がる時は、水銀だけが縮んで鉄片はとりのこされるので、鉄片の端のメモリをみれば最高温度計がわかります。

体温計

私たちの体温をはかるのに便利なようにつくられた水銀温度計が体温計になります。体温計は、わきの下にはさんで使いますが、外に取り出してみるとき、体温で膨張していた水銀が、冷えて下がってしまわないようになっています。そのため、体温計の水銀だめのすぐ上の毛管が特別に細かくしてあります。体温計を体にあてると、水銀は膨張して細かくなったところをとおりぬけて毛管をのぼっていきます。しかし、体から離すと、水銀だめの水銀が冷えて縮み、毛管の中の水銀は下がろうとします。ところが、縮むときには、下の水銀が上の水銀をひっぱる力は弱いので、管の細いところがとおれなくなり、管の中の水銀はきれてしまいます。それで体温をしめしたままで、とまってしまいます。この細い所を留点といいます。

アルコール温度計

アルコール温度計は、低い温度をはかる時に便利です。アルコールは、零下117度までは凍りませんから、水銀温度計よりずっと低い温度がはかれます。しかし、アルコールはそのままでは、60度以上の温度ははかれません。しかし、アルコールの上に気体をとじこめておくと、100度ぐらいまではかれるものがつくれます。アルコールは、水銀よりも10倍以上も膨張率が大きいので、管球の大きさとメモリの長さを水銀温度計と同じにしておけば、毛管を太くして、見やすくなります。そこかわり、管球だけを熱すると正しい温度がわかりません。アルコール温度計よりも低い温度をはかるのには、アルコールのかわりにペンタンという液体を使った温度計がつくられています。これは、零下200度ぐらいまで使えます。

水銀温度計

水銀は、純粋な物がつくりやすいこと、膨張の仕方が温度によってあまり変わらないこと、比熱が小さいこと、熱が伝わりやすいこと、あまり蒸発しないことなど、温度計を使うのに、大変都合のよい性質をたくさんもっています。水銀は、零下39度で凍るので、それ以下の温度ははかれません。また、150度以上になると、中を真空にした普通の水銀温度計では、水銀の蒸発がさかんになるので、これ以上の温度では使えなくなります。しかし、水銀の上部に窒素などを高い圧力で閉じ込めて、水銀の蒸発や沸騰を妨げると、700度ぐらいまではかれるものがつくれます。このような温度計には、石英ガラスのような丈夫なガラスを使わなければなりません。

温度計のしくみ

ふつう、私たちが使っている温度計は、液体の膨張を利用したもので、アルコール温度計と水銀温度計とがあります。温度計を使って温度をはかるときに、温度をはかろうとする物と温度計の間に、熱のやりとりがおきます。この熱のやりとりをできるだけ少なくして、温度をはかろうとするものの温度が、変わらないようにしておかなければなりません。水銀やアルコールをためておくところを小さくして、ここだけを使っても、だいたい温度がはかれるようになっています。アルコールや水銀をためているところを、管球といいます。管球は、球形になっているものがありますが、ふつうは、つつ形になっています。つつ形のほうが細い穴からもさしこめるからです。

体積の膨張

気体や液体は、体積の膨張だけを考えて、長さや面積の膨張は、考えません。気体や液体は、それだけでは形がなく、温度があがって長さが大きくなったように見えても、それは、体積の膨張のためです。液体を、いっぽうを閉じたガラス管にいれて、温めると、液体の表面の高さがかわります。この液体の長さののびは、液体が上下膨張しただけでなく、左右・前後にも膨張したものが、液体全体を上におしあげたためです。液体や気体では、体積がどれだけ膨張したかということだけがわかるのです。固体は、形があるので、長さや面積の膨張を考えることができたのです。固体も、前後・左右・上下に膨張するので体積も増えます。

面積の膨張

金属の板を熱すると、上下左右にのびますから、面積も大きくなります。面積の膨張率は、線の膨張率の約2倍です。指輪や穴の開いた円板などを熱すると、穴の中へ膨張して、穴が小さくなるのではないかと考えるかもしれませんが、実際には、そうではなく、穴も大きくなります。ガラスのビンの栓がかたくなってとれないとき、ビンの外側に、湯をかけると、栓がうまくとれることがあります。注射器の針が抜けないときなど、針の根元に湯をかけると、すぐとれます。荷車の車には、鉄の輪がはめてありますが、これをはめるときには、鉄の輪をやき、膨張させて、車にはめます。この鉄の輪が冷めると、縮んで、かたくしっかりとつきます。電車や機関車などの車輪にはめてある鉄のタイヤも、タイヤを焼いて膨張させてから車輪にはめています。

バイメタル

膨張率が違った2枚の金属の板をはりあわせたものを、バイメタルといいます。バイメタルは、温度が上がるとまがるので、サーモスタットや自記温度計などに使われています。バイメタルは、温度があがると、膨張率の大きい方が、よけいに伸びるので、膨張率の大きいほうが外側になって、反り曲がります。幅1cm、長さ20cmぐらいの細長くてうすい木の板と、下敷きなどに使うエボナイト板とを、接着剤ではりあわせます。これを火でそっと熱すると、エボナイト板を外側にして木の板のほうに曲がっていきます。これは、木の板よりもエボナイト板のほうが、膨張しやすいからです。

線の膨張率

液体の膨張率を考えたのと同じように、固体の長さが、温度が1度あがったときに、0度のときの長さに比べてどのくらい伸びるかを、線膨張率といいます。石英ガラスは、膨張率がとても小さいので、鍋やコーヒーわかしに使われています。また、インバールという鉄とニッケルの合金も、膨張率がとても小さいので、正確なものさしなどに使われています。
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小さいころから科学に興味があり、熱・音・光・電気の力や利用について学んできました。科学はとても面白いのでいろいろ掲載していきます。